仕切

小笠原恭子さん

会社名
株式会社グランディーユ
設立
2014年3月設立
所在地
〒590-0027 大阪府堺市堺区榎元町6-6-4
電話番号
072-229-7430
事業内容
カフェ事業、弁当事業、障害者・引きこもり支援事業
代表者
小笠原恭子
ホームページ
http://grandeur-jp.com/
E-mail
info@grandeur-jp.com

インタビュー

オープンから半年が経ち経営を考えられるように 

(注 2015年2月取材)

―2014年7月7日にカフェをオープンして7ヶ月が経ちました。7ヶ月間、人を雇いお店を開けて、今の率直な感想はいかがですか?

ここまできてようやく、少し広い意味で経営が見える位置に立てました。決して順調というわけではなく、お客様が来られない日、暇な日もあります。以前なら暇な時があるとイライラしていました。今はお客様がいらっしゃらない時は、少し先のイリゼをどうするかスタッフと一緒に考える時間になりました。だから、時間が出来たらラッキーと思えるようになりました。スタッフと一緒にイリゼのことを考えているうちに、毎日、本当に忙しくなって、ありがたいなぁとつくづく思います。

―スタッフを雇って店舗を運営していると色んなことが起こると思うけど、何があっても前向きに捉えるよね。

前向きに捉えられるようになりましたね(笑)。それはスタッフが前向きだからと思います。それぞれが色なことを考えて、ここはこうした方がいいんじゃないかとか、先のことを自分の言葉で伝えてくれるんです。気持ちが前に前に向かっているというのが伝わって、私も前向きになれたと思います。

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―女性がスモールビジネスで起業する時、組織作りが苦手でスタッフを育てるのがなかなかうまくいかないというパターンをよく見かけます。その中で、立ち上げからのスタッフがずっと続いているというのも素晴らしいよね。スタッフが気持ちよく働くことができるように意識していることはありますか。

私、以前から人の顔色を見るのが好きだったんです。スタッフの朝一番の顔、働いている途中の顔、帰るときの顔をチェックしています。心の揺れが表情とか目の動きとかに出るから、顔色が悪いとかしんどそうだなと気になるときは、「何かあった?体調悪い?」とダイレクトに聞きます。それでしんどいようだったら休んでもらっても良いし、帰ってもらっても良い。気になったらすぐに直接聞いて、こまめに対応するようにしています。あとは個々の連絡ノートでコミュニケーションを取っています。

―やりとりの中で、スタッフのみんなも心開いて言ってくれるということですよね。素直な人が多いということかな。

そうなんです、素直な人が多い!裏表がないし、話していて私も安心します。やっぱり思っていることしか言わない、それはありがたいですし、私が間違っていることもちゃんと伝えてくれる。こっちの方が良いんじゃないかと遠まわしに指摘してくれます。店長の久美さんが頑張ってくれていることも大きい。

―働く場がある、必要とされているということが喜びなのでしょうね。

そうでしょうね。実は、ペースがつかめずに2ヶ月間休職しているスタッフもいます。そのスタッフも関わりが途切れないように、こまめにメールしたり、遊びにおいでよとフランクに連絡を取り続けています。メールの中で「みんなに会いたい」と言っていたので、自分のことを分かってくれる仕事仲間がいるということも大きいみたいです。

―人付き合いがこれまで苦手だったスタッフが多いから、同じような境遇の仲間に囲まれて、ようやく心を開くことができる場所を見つけたんでしょうね。

 

経営者になって、自分のこと、自分に必要なことが分かった

―小笠原さん自身は、起業して気がついた自分自身のことはありますか?

私は以前から接客が苦手で、やっぱり苦手だなと実感しました(笑)。自分から話しかけるというのはすごく苦手で、それがすごく分かった半年間でした。 ひとりで店番しているのが怖いんですよ。私は作り手タイプで厨房の奥で作業している方が好きですね。店長が社交的なので、良い組み合わせです。私の足りないところをスタッフがうまくフォローしてくれているなと思います。

―研究者でもあるから、コツコツ調べたり、何かを生み出すのが向いているのでしょうね。お店を運営するにあたって、起業前のイメージしていたお店作りと違っていたところってあります?予想外だったこととか。

お店を開いたら自然とお客様が来てくださると思っていたんです。でもお店を開いたからと言って勝手にお客様が来てくださるわけではないし、リピーターになってくださるわけでもない。毎日が勝負ですね。食事も自分が納得できるものが出来た時って、お客様も美味しい、また食べたいと思ってくださる。私が疲れていて、この程度で良いかと思って作ると、お客様の反応も悪い。自分の状態でお客様の反応も変わるということが分かって、自分の心のメンテナンスも必要だと分かりました。息抜きも大切ですね。

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―こちらのお店はゆったりとした空間を楽しむお客様が多いので、オーナーやスタッフの心にゆとりがあるかということも敏感に感じておられる気がします。気持ちがこもっているかどうかが細部に出ますからね。

あと、忙しいと言って女性性を忘れたらアカンなと思いますね。

―え、それってどんなときに思うの?

フェイスブックなどで皆さんがタグ付けして写真をアップしてくださるでしょ。一時期、自分の写真を見ると、日に日にやつれて行って、これはアカンと思いました。ここに来てくださる方もキレイな方が多いですし、男性のお客様もキレイな人を見るのは楽しいと皆さんおっしゃいます。人ってキラキラ輝いているものに惹かれるんだと思いました。仕事が忙しくても女性性を忘れずにキレイにしていたいですね。

―小笠原さんはキレイなお顔立ちをされているので、女性性、十分に活用して欲しいといつも思っています(笑)。実際に起業して動き出してから、これを準備しておいたら良かったと思ったことはありますか?

起業前に広告宣伝のツールをもっと戦略的に用意しておくべきでした。オープンのときにバーンと出せるように販促物を計画的に作っておけば良かったですね。お店が動き出すと、その時その時にやることがあって、販促物のこともやらなきゃいけないと分かっているけどそこに集中できないことが歯がゆかったです。やりたいのは山々だけど、作り込みができなかったり。もう、その日のことが手一杯で先のことをゆっくり考えられないです。

―オープンしたら、対応することが順次出てきますからね。毎日お店を開け続けるってすごいことだよね。店舗を構えて毎日ちゃんと店を開けている人の強さって半端ない!傍目で見ながら感心しています。

正直、しんどいと思うこともあります。でも、同じように店舗を構えておられる貝塚のリラクゼーションサロン経営 山口眞理子さんを参考にしています。毎日店を開けながら、あちこち活動的に行動されているので励みになります。店を持っていても店に縛られないで動いて良いんだと思えるんです。私もこの店にとどまるだけでなく、自分の時間を持って営業にも行きたいし、色んな人と会って情報収集したい。オープン間もない頃からスタッフにお店を任せて「行ってくる!」と出てました。今思うと、無茶振りでしたが(笑)。

 

カフェオーナー、作業所スタッフ、研究者と色々な立場から障害者に向き合う

―オープン2ヶ月後のシンポジウムでも「今日はスタッフが頑張ってくれているので、私はここに居ることができます。」と堂々と話していた姿がとっても印象的だった!今も、このカフェを経営しながら、他の作業所にもスタッフとして勤務し、大阪市立大学の研究生として研究論文も発表されて。

研究成果として論文を発表したとき、周りの評価が違ったんです。障害者の場の設定だったり、環境のことなのですが、論文を書いている中で頭が整理されました。私はイリゼでこういうことをやりたかったんだと見えてきて。論文を書く事はとってもしんどいし、教授にもこてんぱんに言われます。そこで粘り強く考えるとイリゼでやっていること、作業所でやっていることに共通することが見えてきて、私はこういうことがやりたかったんだと整理ができました。研究生として大学に残って良かったです。教授に相談することができますし、行政関係のネットワークもお持ちなのでご縁をつないでもらうこともあります。

―自社の経営、他所でのスタッフ勤務、大学での研究と、よくこれだけのことができますね。この原動力って何なのでしょう?

何なのでしょうねぇ、私もわからないんです。母親を早くして亡くした経験が影響していると思います。母親を亡くしてこれからどうやって生きていったらいいのか、どうしたら良いのか分からなかった自分と、障害のある人を見た時の、彼らの社会での生きにくさが重なったんです。障害者を見たときに誰かがやらないとどうなっちゃうんだろう?自分に何ができるんだろうと思ってわくらくに入りました。

―最初に会った時はまだふわっとしていたよね(笑)。とりあえず、カフェやっている人に話聞こうかということころから始まって、ちふれ化粧品さんの女性起業家支援制度を知って。

本当にちふれ化粧品さんの女性起業家支援制度のおかげです。ちふれ化粧品さんの最終面接に行った時に「あぁ、この人と仕事がしたいな」と思うくらい、皆さんが温かかったんです。社長さんとも何度か懇親会で食事をご一緒したんですけど「まだ若いから失敗してもいいから!みんな頑張っているから嬉しいよ」と明るく言ってくださるので励まされます。

―今後の展望とかは

ありがたいことにイリゼで働きたいという人が多くなったのですが、今は雇用する余地がありません。働きたい人が働けるように2店舗目とか、また違う形の場所を作りたいです。(障害者)手帳を持ってなくても働きづらいと思っている人が働きやすくなるように、グランディーユのようなことをやりたいと思ってくれる人がもっともっと出てくれたらいいなと思います。イリゼのやり方を真似してもそこにいる人のカラーが出てくるでしょ。だから真似してもらって良いんです。だから隠し事もしないし、惜しみなく見せます。

―小笠原さんと同じようなことを少しでも思っている人はたくさんいると思う。でもやり方がわからない、できるかわからないという方が多いので、やりたいと思う人を作っていきたいですね。ここに研修に来てもらったりしながら。

(雇用や経営など)1店舗での限界も見えてきたので、ご縁を頼りに拡大を狙っていきたいですね。

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