起業相談や創業セミナーで
「起業家に向いている人はどのようなタイプですか?」
と尋ねられることがよくあります。
私も女性起業家ネットワークわくらくを立ち上げて13年、900以上の女性の起業相談に対応してきましたが、正直なところ起業してみないと分からないというのが本音です。
会社の中では企画や営業が得意だった人が、自分の事業になると上手く営業できなかったり、逆に経験が全くない人が、起業することで経営という新しい才能を発揮する事も良くあります。
私も、経営や営業の経験が全くなく、起業に向いているタイプではなかったと思います。ただ、必死に行動していく中で、経営を続ける事が出来ましたし、営業についても成功体験を積み重ねることができました。
先輩起業家が声をかけやすいように
起業する時に意識しておくとトクなのは、周りが声を掛けやすい、かわいがられる起業家になることです。
世の中には世話好きな方がたくさんいらっしゃいます。女性が起業して頑張っていると、応援したい気持ちからいろいろな意見を下さいます。人の意見に振り回されるのは考えものですが「こういう考え方もあるんだ」と一歩引いて受け入れてみると、自分の仕事の強み、弱みがより分かりやすくなります。
この時、大切なのは意見を下さる方に対して「私の考えと違う!」と思っても、むきになって反論しないこと。自分の仕事に対して思い入れが強いだけに、熱くなってしまう事もありますが、物事にはいろいろな見え方があります。まずは相手に感謝して素直に耳を傾けてみる、そして、納得したら取り入れたら良いですし、違うと思ったら熟成させたら良いんです。反論してばかりの人には、アドバイスも届かなくなりますから。
マメさは女性の強み
アドバイスを下さる方を増やす時には、女性のマメさが活躍します。私が実践している方法は、誰かとお会いする時、その方のブログやホームページを読んで、仕事内容や好み、最近の出来事をチェックしておきます。「○○に関するセミナーを開催されたのですね。」「あの映画をご覧になったのですね。」など話のきっかけとして、相手の話題を持ち出すと話が盛り上がり、相手との距離が縮まります。
そして信頼関係が出来たところで、仕事の話をしたり、チラシを渡したりしながら、少しずつ自分の事を分かってもらうように努めています。まずは相手に関心を持つ事が自分に関心を持ってもらう事の始まりです。
起業すると、自分自身がトップになります。意識的にアドバイス下さる方、小言を言って下さる方を見つけていかないと、独りよがりの勘違いになりかねません。
女性なりのマメさと愛嬌を使いこなして、かわいがられる起業家を目指して下さい。そして、仕事を軌道に乗せることで、応援して下さる方に応えていきましょう。