興味があったのは電子書籍より三根さん
電子書籍ワークショップに参加したのは、三根さんに会ってみたかったからです。お世話になっている女性社長が、三根さんのことを褒めておられて、どのような方なのかと気になっていました。ちょうど電子書籍ワークショップの募集をされていたので「電子書籍はどんなものだろう?どうやって出せるのだろう?」という気持ちで参加しました。
ワークショップで電子書籍活用について話を聞くうちに、私が理事を務める福祉施設 ファボール鴇(とき)を伝えることに役立てたいと思うようになりました。ファボール鴇は小規模多機能型居宅介護施設であり、デイサービス、訪問介護、泊まりなど利用者さまのニーズに柔軟に対応しています。介護保険の範囲内だけでなく、地域の活動と連動している部分もあります。外出支援のNPO法人から始まり包括的なサービスに広がったのですが、色々なことをやりすぎて、一体何をやっている事業所なのか分かりにくくなっていました。広報についてずっと悩んできたこともあり、電子書籍で事業所のことを知ってもらう機会になればと思いました。
情報が予想以上に伝わってないことを知る
ワークショップで講師や他の受講生の方々と意見交換を行い、介護が身近ではない方々と私たちとの感覚の違いを感じました。普段は介護に関わる方々と話すことが多いので、一般の人が困っていること、どれくらい知識があるのかを知らずにいました。新聞やニュースなどで介護保険や制度に関する情報が溢れているので、伝わっていると思い込んでいましたが、意外に伝わっていなかったのです。情報の受け手が分かってないということに気づいていませんでした。
介護保険のことを知らない方もいらっしゃいましたので、まずは介護の入口である介護保険のことから知ってもらい、順に私の事業所のことも案内していこうと考えました。伝えたいことはたくさんありますが、1冊目は介護に関する入口の部分と決めて大枠の文章を作り、校正や挿絵、表紙などはプロの方にお任せしたので、早く形にすることができました。
20年来の友人が、この電子書籍を読んでようやく私の考えや伝えたいことが分かったと言ってくれました。彼女には今まで何度も私の仕事のことは話していましたが、伝わってなかったのです。どんな人にも伝わるように発信していくことがこれからの課題ですね。
50歳を過ぎたら、自分がどのように生きていきたいのか考えることが必要
この本を出版し、介護準備ということを今まで以上に考えるようになりました。「50歳から本当に介護について考える」というテーマでセミナー依頼を頂いたこともあり、積極的に発信していこうと思っています。そして、先日、父が亡くなったこともあり、自分のセカンドライフ、これからどう生きていきたいのかを主人と一緒に真剣に考えました。いつまで仕事を続けるのか、リタイアしたらどこに住むのか。
50歳を過ぎたあたりから、介護をするだけでなく、自分が介護が必要になった時のことも考えることが大切です。いつかは自分も介護が必要になるかもしれない、その時にスムーズに介護してもらえるように家のリフォームなど元気なうちにやっておいた方が良いのです。病気になると日々のことに追われますし、理解力も低下します。介護が必要になってから家のリフォームを行うのは体力的にも精神的にも経済的にも大変です。
今度は「50歳を過ぎたらセカンドライフについて考えると」いうテーマでも書いていきたいですね。