いつもこてんし 著者:池田真佑良さんにインタビュー

私にゆとりをくれたこてんし

今回、天使のような子どものようなキャラクター「こてんし」の絵本「いつもこてんし!」を出版されましたが、こてんし誕生エピソードを聞かせて下さい。

こてんしが誕生したのは13年前です。
父が入院していた時に誕生したのでちょっと悲しいデビューでした。

当時、父の病状は、お医者様にも難しいと言われ、急に色々なことを後悔し始めました。もうちょっと向かい合ったら良かったなと思う気持ちと、生きている間にできることをと思いながら面と向かって優しくすることもできない憤りと。

悶々としていた時にくるくるとペンを回して丸を描いていたら、こてんしの丸い顔が出てきました。

カルチャー教室などで絵を教えていますが、私自身は美術系の学校で日本画を習って個展なども開催し、いわゆるちゃんとした絵画が絵だと思っていたので、あまりイラストは好きではありませんでした。こてんしのように下手ウマのような簡単なイラストは誰でも描けるから描くもんかと思っていたんです。

でも気を紛らわせようとペンを走らせる中、かわいい顔が出てきたら、本当にホッとしたんですよ。
それまで笑うゆとりが無かったのですが、これを見たらフッと笑っていました。その時は、ただ丸描いてチョンだったのですが、その後、羽をつけたり、天使か仏様か分からないような絵になったり。

絵本の中にあった「絶対に大丈夫」というのが、一番最初に出てきたものです。

イラストを描いて、なんとなくメッセージも一緒に出てきました。私に対しても、父親に対しても「絶対に大丈夫」という気持ちでした。父親が入院していた病院の壁にペタっと貼ったのがお披露目でした。
ドクターや看護師さんが可愛いねと言ってくれて評判になって、父親も周りが「良いね」と褒めてくれるのが嬉しかったようで笑っていました。評判が良かったので、調子に乗って描き始めたらどんどん出てきました。

その時その時、なんかあったら絵と共に言葉も浮かぶようになり、だんだん日常生活から受けるメッセージなども書き留めるようになりました。

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―こてんしはまゆらさんへの励ましのメッセージと共に誕生したのですね。

数が増えてきたら、例えば映画を見た時に浮かんだ言葉があって、それに合わせたイラストを描くようにもなりました。

今回の絵本の中でも「おうちに帰ろう」というイラストは映画からイメージしたものです。次第に、知り合いから、こういう雰囲気で描いてとご依頼もいただくようにもなりました。

―まゆらさんのこてんしが、周りの人の中でも動き出して、だんだんこてんしが認められてきたのですね。

はい。知り合いの作品展でこてんしの作品を一緒に並べてもらったり、自分で印刷したポストカードを作ったり、カレンダーを作ったりするようになりました。

たまに自分専用の原画を描いて欲しいという依頼もいただくので、その方に合わせて描いています。こてんしに共感される方は、私と同じように身内をなくされた方やご自身がご病気された方ですね。詳しいお話は聞かないのですが、辛い思いされたんだなと思うこともあります。

 こてんしを電子書籍で発信

―こてんしセラピーとかもできそうですね、カードやノートなどのグッズも開発して。今回の絵本も皆さんがスマホに入れておくことで、ふとした時に癒されるお守りのようになるでしょうね。今回のこてんしを電子書籍として発信しようと思われたのは、どのようなきっかけでしょうか?

もともと電子書籍は何年か前から「面白そうだな」とチェックしていました。ただアメリカでは受け容れられたけど、日本では受け容れられるのだろうかという意見もあって難しそうに感じていました。これまで描いてきた日本画の作品集も出したいし、生徒さん用に画材の話もまとめたいので、何かの形でやりたいとは考えていました。

そんな時に、わくらくで電子書籍ワークショップがあり、やってみようと思えました。とりあえず、最初の一歩!を考えた時、こてんしの絵本が作りやすいと思って手をつけました。

―一冊出して見ると段取りが分かるので次の出版もやりやすいですものね。

3月上旬から電子書籍ワークショップに参加し、5月ごろに出版しようという大まかな目標は立てていました。暦では5月15日が縁起が良いとのことでしたので、絶対に5月15日に出版しようと決めました。

締切に向けて頑張るというのが久々だったので、しんどかったですがテンションが上がりました。最後の方はバタバタでしたが、なんとか5月15日に間に合わせることができて良かったです。

描き溜めたイラストがあったので簡単かと思いましたが、文字の大きさとか配置とか微調整が必要で、結局、文字は全部書き換えました。掲載する順番はかなり考えましたね。付箋にタイトルを書いて並べて見た時に、元気出して欲しい系、ありがとう系と大まかに分類が出来たので、作品を改めて分類する機会にもなりました。

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―出版してみて反響はどうでしたか?

絵画教室の生徒さんは「すごい!」と喜んで下さいました。出版というのは電子書籍でもインパクトがあるんだと感じました。

Facebookで繋がっているお友達も、私の仕事内容を知って下さって、アピールする機会になりました。

私が出版したことで、写真家の知り合いが「私も出してみたよ」とチャレンジされた方もいらっしゃいました。名刺がわりに自分を伝えるツールになり、ブランディングにとても可能性があると感じています。

 電子書籍から次のステップへ。こてんしを広げていく。

周りの方々が、こてんしのLINEスタンプを作ってみたらと言ってくださっているのでこの機会に次のステップとして本気で考えようと思っています。LINEスタンプは人に伝わるツールとして広げていけたらいいですね。

そして、こてんし以外にも日本画の作品集や絵画教室のテキストなども出版していきたいと考えています。

こてんし

いつもこてんし書籍紹介ページ

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