今、多くの自治体が地域内での創業を支援するために、さまざまな補助金制度を用意しています。
そして、私はある市町村の補助金審査員を務めています。
補助金を活用したいと考える申請者のプランを聞いて、事業の将来性や補助金の適用にふさわしいかどうかを判断するのが私たち審査員の役割です。
緊張も熱意も伝わるプレゼン
審査会では、申請者が約10分間のプレゼンを行い、その後、審査員との質疑応答が行われます。
申請者の皆さんは緊張しながらも、自分の夢や思いを込めたプランを一生懸命伝えようとする姿がとても印象的です。起業時は「計画の甘さ」よりも「乗り切る力」
正直なところ、審査員としては
「せっかく起業を決意したのだから、ぜひ補助金を活用して事業を伸ばしてほしい!」
という気持ちがあります。
しかし、実際には事業計画がまだ不十分だったり、リスクに対する意識が薄かったりするケースも少なくありません。
特に、起業初期は理想を語ることに夢中になり、現実的な準備が追いつかないこともあります。
でも、それこそが起業のリアルです。
最初から完璧な事業計画を立てるなんて出来ません。机上論に過ぎないのです。審査員が見ているポイント
審査の場では、事業計画の完成度だけでなく、以下のようなポイントも重要視しています。
時には、
「今年採択されるよりも、もう少し準備を整えて来年チャレンジした方が良いのでは?」
と感じることもあります。
また、補助金に頼りすぎると、補助金を使うこと自体が目的になり、逆に足かせになってしまうケースもあります。
補助金は「使うべき人」と「そうでない人」がいる
今は起業支援が充実している時代。さまざまな補助金がありますが、すべての起業家にとって補助金がベストな選択とは限りません。
「補助金を活用した方が良い人」と「補助金を使わない方が事業にとってプラスになる人」がいます。
そして、補助金審査を通過するためには押さえておくべきポイントやコツもあります。