経営の「け」の字も知らなかった頃。
わくらくを立ち上げたばかりの私は、本町にあるシェアオフィス「CHIKOあきんど本町」に入居していました。
今でこそ「シェアオフィス」は一般的になりましたが、20年前はかなり珍しく、時代の先を行く存在でした。
このCHIKOを運営していたのが、「CHIKOマダム」と呼ばれる女性。
起業長屋の女将のお母様です。
ご主人の会社を突然引き継ぎ、家庭用品やテーブルクロスの事業を見事に拡大された、芯の強い女性でした。
当時の私は、ネイルやイベントでなんとか収入を得て生活している状況。
そんな中、マダムは毎月ネイルのお客様として通ってくださり、さらには共同出版の企画にも参加してくださいました。
私のような、まだ何者でもなかった若手を信じて、応援してくれた。
その支えがあったからこそ、今のわくらくがあるのだと思います。
マダムの命日を迎え、ふとそんなことを思い出しました。
あのときいただいた温かさや励ましを、今度は私が誰かに届ける番。
応援する力、支える体力を、もっともっと蓄えていきたい。
そう、改めて心に誓いました。