
学生たちからいただいた感想を読んでいると、自分たちがどんな視点で講演を受け止めてくれたのかが、とても良く伝わってきます。
私が伝えたかったことが少しでも伝わっていると嬉しいです!
化学者から起業家へ—決断力が若い世代を動かす
最も多く寄せられた感想が、化学者というキャリアを捨てて、未経験から起業に踏み出した決断力への驚きでした。
「自分次第で変われる」
「夢はいくつあっても良い」
という言葉に、将来への不安を抱える学生たちが勇気づけられたと書いてくれた学生がいます。
読んでいて、私の行動そのものが、学生たちにとって
「人生は一度きりで、自分で選べるんだ」
というメッセージになっていたんだと気づかされました。
そしてこんなコメントもありました。
「資格を取得して好きなことを仕事にするなど、一回きりの人生を楽しむという大胆な考えを自分も身につけていきたいです。」
正直、化学者の道を離れるときは不安でいっぱいでした。
でも、その迷いながらも一歩を踏み出す姿が、学生たちの心に届いているんだという実感が湧きます。
経営の本質—「技術力」だけでは足りない理由
講演では、経営に必要な3つの要素について話しました。
技術力、営業力、経営力。資格や専門知識を持つことは大切ですが、それだけでは事業は成立しません。
この点について、多くの学生が「資格取得だけでは不十分」ということに気づいてくれたようです。
一人の学生はこう書いてくれました。
「ただ単に成功させようという思いだけでなく、技術力はもちろん、営業力がないとお金にならないし、経営力も必要であると知れました。
集客のためにたくさんの行動をとっていて、とてもかっこいい方だなと思いました。」
この感想を読んで、自分たちがやってきたことの意味が改めて腑に落ちました。
私たちが小規模組織から次のステージへと成長してこられたのは、技術を磨くだけでなく、どうやって人に届けるのか、どうやってビジネスモデルを組み立てるのかを、常に試行錯誤してきたからです。
「起業はゴールではなくスタート」—10年先を見据える視点
講演の中で、「起業はゴールではなくスタート」という話をしました。
事業を立ち上げることは確かに大きな決断ですが、そこからが本当の勝負。
10年後、20年後をどう見据えるのかが、その事業の成長を左右します。
学生からこんな感想が届きました。
「『起業はゴールではなくスタート』という言葉が心に残りました。
何かのゴールを目標にするのではなく、その先を見ていきたいと思います。
人生の選択肢の一つに起業を取り入れていきたいです。」
この言葉を読んで、私たちが学生たちに本当に伝えたかったことが、ちゃんと届いていたんだなと感じました。
起業を、人生の選択肢の一つとして前向きに捉えてくれている。
行動することで、初めて適性が見える
私のキャリアの転機の一つが、「プレイヤーより、マネージャーが向いている」ということに気づいたことでした。
ですが、これは座って考えていても分かりません。
実際に動いて、失敗して、試して、初めて分かることなんです。
学生たちもそこに気づいてくれていました。
「三根さんはプレイヤーとマネージャーのどちらも体験されていて、行動してみないと、やってみないと分からないことだと思いました。
私も色んなことに挑戦して、向いている・向いていないの判断をしていこうと思います。」
別の学生からはこんなアドバイスへの反応も寄せられました。
「目の前のことを一生懸命やることで向き不向きが分かる」という話が、今後の挑戦や就職活動の指針として受け入れられているとのこと。
就職活動という人生の選択肢を目の前にして、学生たちは不安も大きいでしょう。
でも、「完璧に合う職業を最初から見つける必要はない。やってみることで自分が見えてくる」
というメッセージが、彼らに少しでも勇気を与えられたなら、それは何よりも嬉しいことです。
仲間づくりが、ビジネスの仕組みになる
「わくらく」を運営する中で、最も大切にしてきたのが、一人で頑張るのではなく、同じ悩みを持つ仲間を集めて、助け合いながら組織を広げていくという考え方です。
学生たちはこの点に敏感に反応してくれました。
「一人で頑張るのではなく、同じ悩みを持つ仲間を集めてイベントを開催し、助け合いながら組織を広げていく手法に感銘を受けています。
『わくらく』のような、応援し合う文化をビジネスの仕組みとして成立させている点に、新しいリーダー像を感じた」
これは本当に嬉しい指摘です。起業家というと、孤独に頑張るイメージを持つ人も多いかもしれません。
でも、女性起業家たちが本当に必要としているのは、競争ではなく共創。
そして、そうした応援し合う文化そのものが、ビジネスの価値になり得るということを、学生たちは理解してくれていました。
最後に、こんな感想を紹介します。
「自分で自分の環境を作る。
自分でやると決めたら自己責任で取り組んでいくしかないという部分を見習いたいです。
素直で新しいことに挑戦できる人間になっていきたいです。」
この学生が気づいたことは、実は人生で最も大切なことかもしれません。
他者の環境のせいにするのではなく、自分で環境を選び、つくり、そして責任を持って進む。
その覚悟が、事業をやるにせよ、就職するにせよ、人生を主体的に生きるための基盤になります。
講演を通じて、私も学ぶ
学生たちの感想を読んでいて、自分たちがしてきた選択や行動が、どんな形で次世代に伝わるのかを改めて考えさせられました。
化学者として得た知識、アロマとネイルの自宅サロン運営、「わくらく」を通じた女性起業家支援の経験—それらが一本の筋となって、学生たちの心に届いていたんです。

10年以上この講座に携わらせていただく中で、感じていることがあります。
それは、学生たちが本当は、正解を求めているのではなく、「やってみる勇気」と「失敗しても大丈夫」という安心感を求めているということ。
私たちが提供できることは、華やかな成功談ではなく、迷いながらも、試行錯誤しながらも、自分たちの人生を選択していく人生の先輩としての姿勢なのかもしれませんね。