経営者もキャリアコンサルティングが必要

2026/10/10

「ここ10年、20年ずっと走ってきたんですけど、これからの働き方、どうしようかなって」

最近、こんな相談を受ける機会が増えています。

事業の悩みではなく「自分の働き方」の悩み。

しかも相談してくるのは、事業がちゃんと続いている人ばかりです。

 

30代40代は「走る」だけ。50代60代で「着地点」を思い始める

30代、40代の頃は、がむしゃらです。できるところまで自分を伸ばして、事業を広げて、必死に走り続ける。

でも50代、60代に差しかかると、ふとした瞬間に

「私は最後、どこに着地するんだろう」

と思い始めます。

 

事業の計画は何度も書いてきました。

売上の規模、新しい挑戦、拡大の道筋。

ところが「自分のキャリア、自分の生き方のビジョン」だけは、いつも後回しのまま。

 

事業計画は毎年アップデートするのに、自分のキャリアの計画は、心のなかで未整理のまま引き回している。

これ、経営者あるあるだと思いませんか。

 

拡大したい気持ちは健全です。ただし、問いは持って

ご縁がつながって仕事が増えていくのは、本当に楽しい。

「もっと広げたい」

「チャンスがあったら掴みたい」

と、意識は自然と拡大志向に向かいます。

それは経営者として健全な発想だと思います。

 

そのうえで、ぜひ持ってほしい問いがあります。

 

「この働き方は、いつまでできるんだろう?」

 

体力任せの働き方をしたら、いつまでできるんだろう。

 

移動には、思った以上にエネルギーが溶ける

先日お話しした方は、研修講師として10年、15年と各地を飛び回ってこられた方。

「研修の仕事は大好きだから続けたい。でも、移動はねぇ、体力使うよね」と。

 

よくわかります。

私も10年ほど前は、週2回ぐらい、いろんな場所へ出かける生活をしていました。

行き先が知らない土地だと、電車を調べて、遅延がないか気にして、

「明日はちゃんと通りますように」

と祈るような気分で動く。

もともとの仕事とは別のところに、エネルギーが消耗されていくんですね。

 

現地に到着した時点で「あ、仕事半分終わったわ」

そう思っていました。

 

念願だったコワーキングスペースを、手放しました

私自身のいちばん大きな「働き方の見直し」は、コワーキングスペースを手放した時です。

2018年、「会員さんが活躍される場所が欲しいな」と開いたのがわたしのコワーキングスペース。

エステでも占いでもカウンセリングでも打ち合わせでも、気軽に使える場所。念願の場所でした。

 

でも実際に運営してみると、必要になってくるのは「下宿のおばちゃん」的な役割。

利用者さんのお客様の接客、備品の補充、両替のお願い、道に迷ったお客様の案内。

 

いろんな人と交流できるのは、楽しいんです。

本当に楽しいんです。

でも「これを私がずっとやっていくのかな?」と考えた時に、気づきました。

 

私が力を注ぎたいのは、コンサルティングだ。

 

コンサルティングは、頭のキレと集中力が勝負。

ならば少しでも若いうちに、今の感性と集中力を存分に使いたい。

一方で、スペース運営のような仕事は、60歳過ぎてからでも、70歳過ぎてからでもできる。

 

だったら「今しかできない仕事」に、今のリソースを注ごう。

そう決めて、手放しました。

 

「自分のホームに来てもらう」という選択

今の私は、あちこち出向くよりも「自分のホームに来てもらう」働き方を選んでいます。

体力を消耗せず、パフォーマンスを発揮できる場所で、いちばん力を出せる仕事をする。

働き方を選ぶのは、わがままでも投げやりでもありません。

「自分のリソースをどこに注ぐか」を決める、経営上の判断です。

事業の中身の話と同じくらい、大事な経営判断です。

 

だから、経営者こそキャリアコンサルティングを

自分のキャリアは、ひとりで考えていると、どうしても「事業の延長」でしか考えられません。

この前も知り合いと話していて、ふと「キャリコンっぽいこと」を私がやっていました。

コンサルタントとして「その働き方はどうですか?」「この方向性もありますよ」と。

 

経営者には、経営者向けのキャリアコンサルティングが必要ですね。

 

キャリアコンサルタントの資格をお持ちのみなさん、

「経営者向けキャリコン」は、結構なニーズの宝庫だと思っています。

経営者自身が、自分のキャリアをゆっくり考える時間を持っていないのですから。

 

来月も再来月も、事業計画は書きます。

でも「5年後、10年後の自分はどんな働き方で着地したいか」の計画だけは、まだ白紙という方はいませんか。

 

自分のキャリアについて、ゆっくり考える時間。経営者こそ、取ってあげてください。

事業の中身ではなく、あなた自身の中身の話です。


ひとりで考えるのはしんどい!という方は、わくらく無料相談をご活用下さい。