私はこれまで約15年間、創業セミナーや起業塾などで講師を務めてきましたが、最初のころは本当にたくさんの失敗を経験しました。
失敗1:セミナーの時間が大幅に余った!
登壇したばかりの頃、一番よくやってしまっていたのが「時間が余る」こと。
勢いよく話しすぎて、90分の枠を45分で終わらせてしまったこともありました。
その時は主催者の方が機転を利かせて
「ここからトークセッションにしましょう」
と柔軟に対応してくださり、なんとか乗り切りました。
それ以降、私は時間管理の大切さを痛感。
現在では、スライドを9枚割り付けでプリントアウトし、それぞれに「10:10」「10:20」と時間の目安を書き込んでいます。
10分刻みで進行をチェックできるようにしています。
そして、時間が余った時のために「小ネタ」をいくつか用意。
たとえば、最近感動したおもてなしのエピソードや、読んで面白かった本の一節など、1〜3分で話せる話題を準備しておくと安心です。失敗2:「話し方に品がない」と言われた
これはかなりショックでした。
ある行政主催の無料セミナーで、アンケートに「話し方に品がない」と書かれていたのです。
関西人として「場を和ませたい」「面白くしたい」という気持ちが強く出すぎて、少し軽すぎるトーンになってしまったのかもしれません。
面白く話す=下品になる、というわけではありません。
ここを履き違えていたと反省しました。
その後は、ボイストレーニングに通い、声の質を改善。
話す内容も、自慢話のように聞こえないよう気をつけながら、
「私の経験からこんな学びがありました」
とメッセージ性を意識するようになりました。
たとえば、私はもともとアロマサロンから起業しましたが、活動を続ける中で「わくらく」というコミュニティ運営にシフトしていきました。
その背景には「行動していれば、自分の天職に出会える」というメッセージを込めて話すようにしています。
失敗3:ワークで受講生が戸惑った
セミナーでよくあるワーク、
「自分の強みを書き出す」
「商品設計を考える」
など、私は何度も経験しているので、つい「これくらいできるよね」と思ってしまっていました。
ところが、初めて参加する方にとっては、
「何をどう書けばいいのかわからない」
と戸惑う場面が何度かありました。
それを機に、ワークの手順をしっかり分けて説明するように。
たとえば:
自分の強みを3つ書き出してみましょう
最近褒められたことを思い出してみてください
誰か一人に前に出てもらって、見本として一緒にやってみましょう
…というように、具体的にステップを区切って、ひとつずつ丁寧に誘導しています。
失敗から学んだ、今のスタイル
講師としての失敗は数えきれないほどありますが、経験を重ねる中で少しずつ改善してきました。
時間が余る → スライドごとにタイムスケジュールを記載&小ネタ準備
話し方に品がないと言われた → ボイストレーニング+伝え方を学び寄りに
ワークで戸惑わせた → 手順をステップ分け+見本で実演
どれも失敗したからこそ、今のスタイルがあります。