コンサルタントがお菓子を作った理由。形のない仕事に限界を感じたとき

2026/07/16

コンサルティング、コミュニティ運営、セミナー講師。

私の仕事は、長年ずっと「形のないもの」ばかりでした。

 

価値はある。手応えもある。でもある日、ふと気づいてしまったんです。

 

形のない商品には、届かない人がいる。

 

経営者交流会に行っても、「コンサルティング、やってます」と言った瞬間、相手の目が少しぼんやりする。

イメージしにくいものは、どうしても「ご縁」になりにくい。

それが長年もどかしさになっていました。

 

もう一つの理由:地元・嬉野への想い

もう一つ、ずっと心の中にあったのが、故郷・佐賀県嬉野への思いです。

 

帰省のたびにお土産を買って帰るのですが、何十年も繰り返していると、正直ワンパターンになってくる(笑)。「

嬉野のことをもっと多くの人に知ってほしい。新しいお土産があったらいいのに」

そんな、ちょっと大それた夢も、お菓子開発の大切な動機になりました。

 

 

「できるタイミング」が揃ったから、やった

夢だけでは商品は生まれません。

 

わくらくの会員さんの中に、小ロットからお菓子の製造を引き受けてくださるお菓子工房の方がいました。

パッケージブランディングを相談できるデザイナーさんもいた。

「作れる人」と「整えられる人」が身近にいた。

だから、リスクを最小限に抑えながらチャレンジができました。

 

これは、コミュニティの力でもあります。

「いつかやりたい」が「今やれる」に変わるのは、身近に支えてくれる人がいる時。

気軽に相談ができることで最初の一歩が踏み出せます。

 

想像以上に大変だった「決め続けること」

実際にお菓子を開発してみて、正直しんどかったのが「決断の連続」でした。

 

試作品は3種類。どれにするか、原価から逆算した価格設定、商品名、パッケージデザイン。

形のある商品を世に出すということは、これほど多くのことを決め切らなければならないのか、と驚きました。

 

でも、それを乗り越えてリリースしたとき——予想をはるかに超えた広がりが待っていました。

 

「茶縁サブレ」が生んだ、新しいご縁の連鎖

「茶縁サブレ」という名前には、お茶のご縁、人とのご縁、という想いを込めています。

 

リリース後、面白いことが起きました。

これまで私の仕事を買うことがなかった方が、「お菓子なら買える」と手に取ってくださるようになったのです。

会社のイベントのノベルティに、お世話になった方へのお礼に。

お菓子は、コンサルティングが届かなかった市場へ、するりと入っていきました。

 

さらに、昔のわくらく会員さんが「三根さんが頑張っているのを見て、元気をもらってるから、買わせてもらうわ」と言ってくださって。

これには本当に胸が熱くなりました。商品が、応援のかたちになる。

これは形のない仕事では、なかなか生まれにくい体験です。

 

マンネリ打破も、立派なビジネス戦略

もう一つ、正直に告白すると新しいことがしたかった、というシンプルな動機もありました。

 

長く同じ事業を続けていると、どうしても新鮮さが薄れてくる。

ビジネスを持続させるには、自分自身が「面白い!」と感じ続けることが不可欠だと思っています。

マンネリ打破は、決してわがままではなく、事業継続のための立派な投資です。

 

「みんまちSHOP」という新しい舞台

淀屋橋のオフィスビルでの販売もスタートしました。

大林組さんが手がける「みんまちSHOP」というプロジェクトで、オフィスビルに街の小さなお店がやってくる仕組みです。

売上の一部をお支払いするだけで出展でき、サブレのような物販だけでなく、薬膳セミナーや肩こりリラックスセミナーといった体験型コンテンツも出展されています。

 

オフィスワーカー向けに何か届けたいものがある方には、とても面白い選択肢だと思います。

 

 

形のない仕事に誇りを持ちながらも、形のある商品を持つことで、まったく違う景色が見えてきました。

届く人が増える。応援のかたちが生まれる。自分が再び、ワクワクする。

もし今、あなたのビジネスに「なんか停滞感があるな」と感じているなら、新しい一手は、意外と身近なところにあるかもしれません。

コミュニティの仲間と、できるタイミングで、リスク小さく。

 

茶縁サブレが育てているのは、お茶のご縁だけじゃない。挑戦するご縁も、育ててくれています。