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『あなたは他の人とはちょっと違うみたいだ』松本健太郎

2025/12/27

この本を読んで、特に心に残った言葉があります。

それが、

「目的は北極星のようにブレない」

という表現です。


目標が達成できなかったり、途中で進路変更をしたりすると、

私たちはつい

「やっぱりダメだった」

「選択を間違えたのでは」

と自分を責めてしまいがちです。


でも本書では、はっきりとこう示されています。


目標が達成できなかっただけで、目的の実現が否定されたわけではない。

目的と目標は、まったく別もの

印象的なのは、

目的と目標を混同しないことの大切さが、とても分かりやすく説明されている点です。


目的:北極星のように、人生や行動の「向かう方向」を示すもの
目標:その時々で設定し、状況に応じて変えていいもの


山登りに例えるなら、

「どの山に登りたいか(目的)」は変わらなくても、

「どのルートで登るか(目標・戦略)」は、天候や体力によって変えていい。


むしろ、変えられない目的を持っているからこそ、柔軟に迂回できる

という考え方が、とても救いになります。



諦めない人ほど、視野が狭くなることがある

この章では

「諦めたくない」という強い気持ちが、

逆に自分を追い込んでしまうケースにも触れられています。


一つの目標にこだわり続けてしまうと、

・別の可能性

・もっと自分に合った道

・遠回りに見えて実は近道な選択

が見えなくなってしまう。


目的はブレず、目標は自分で設定し直せる

この視点は、長く事業を続けていく女性経営者にとって、

心の安全装置のような考え方だと感じました。


撤回も迂回もあり

女性経営者は責任感が強く、

「ここまで決めたからにはやり切らなきゃ」

「途中で変えるのは逃げじゃないか」

と、自分に厳しくなりがちです。


でもこの本は、

「撤回できる」「迂回できる」ことは、弱さではなく戦略

だと教えてくれます。


北極星(目的)さえ見失わなければ、

道を変えてもいい。

立ち止まってもいい。

やり直してもいいんです。


ブレない軸がある人は、折れない

この本は、

「自分を強く見せるためのブランディング本」ではありません。


むしろ、

迷いながら進む人が、安心して歩き続けるための地図。


「私は何を大切にしたくて、この仕事をしているのか」

その北極星を、そっと思い出させてくれる一冊でした。