毎月1万円のネイル予約が、私を生き延びさせた
2026/08/22先日わくらく会員のこゆきさんが出展されているマルシェイベントで、ちょっと不思議なことがありました。
出展されていた会員のこゆきさんが、テーブルに布をかけて、その端をクリップで留めておられたんです。
何気なくそれを見たら、「CHIKO FORTE(チコフォルテ)」というブランドのものでした。
デパートでも展開されていたインテリア用品のブランドです。

CHIKO FORTEの社長は、私が起業した当初、22、3年前に本当にお世話になった千鶴子社長でした。
「毎月お願いするわ」の意味が分かるまで
当時、千鶴子社長は70代半ばくらい。娘さんは「起業長屋の女将」と呼ばれる方で、今も私がお世話になっています。
母娘二代にわたって、可愛がっていただきました。
どんなふうに可愛がっていただいたか。
たとえば、私が100人の共同出版という企画をやったとき、「参加するわ」とすぐに手を挙げてくださいました。
100人といっても、参加者はこれから事業を始めようという人ばかり。
そこにデパートでブランド展開している現役の社長が入ってくださると、企画そのものの格が上がるんです。
若造の企画に名前を貸すというのは、実はかなりの覚悟が要ることだったと、今なら分かります。
そしてもう一つ。
私の最初の起業はアロマとネイルでした。
千鶴子社長は「毎月お願いするわ」と言って、毎月毎月ネイルアートを予約してくださったんです。
でも、この方、もともとネイルサロンなんて行かれない。
ご自分でマニキュアを塗るタイプの方でした。
つまり、必要だったから通ってくださったのではないんです。
売上も立たず営業もうまくいっていない私を見兼ねて、毎月1万円ずつでも売上を立ててくださっていた。
正直、あれがなかったら私は生き延びていません。
施術代をいただきながら、経営を教わっていた
ネイルの施術って、60分から90分、ずっと手を握って向き合っているんですよね。
手の届く距離で、お客様と二人きり。
その時間に、千鶴子社長は「こういうのが良かったよ」「ここに気づけたらいいよ」と、アドバイスをくださいました。
私はお金をいただきながら、同時に経営のアドバイスまでいただいていた。
今思えば、とんでもなく贅沢な90分です。
世の中には高額なコンサルティングがありますが、私は施術代をもらいながら受け取っていたことになります。
売上も立たない、何から始めていいか分からない、そもそも経営者マインドすら持ち合わせていない。
そんな状態だった人間が、なんとか22、3年続けてこられたのは、周りの、それも目上の方々が引き上げてくださったからです。
その千鶴子社長は、もう天国に行かれました。
だから昨日、あのテーブルクロスのクリップに「CHIKO FORTE」の文字を見つけたとき、いろんなことが一気に蘇ってきたんです。
そして、なんだか言われたような気がしました。
「あなたも少しは余裕ができたんやったら、これからの人のお手伝いをしていきなさいよ」と。
しかも、そのクリップが留めていた布の上で受けたタロット鑑定が、「どんどん勉強して新しいことにチャレンジしなさい」というメッセージだったんです。
偶然といえば、まったくの偶然です。
お盆明けだったからそんな気がしただけかもしれません(もっとも、千鶴子社長はクリスチャンだったので、お盆は関係ないかもしれませんが)。
それでも、調子に乗るなよという戒めと、惜しみなくやりなさいという後押しを、同時に受け取った気がしました。
恩返しの第一歩は、自分がちゃんと結果を出すこと
「恩返ししなきゃ」と思っている方、けっこう多いと思います。
大好きな方によくしてもらったのに、返せていない気がして、少し苦しい。
でも、恩をくださった方は、たいてい返してもらうつもりで手を差し伸べてはいないんですよね。
だから、まず自分自身がきちんと続けること、結果を出すこと。
それが一番喜んでいただける返し方だと思っています。
私が22年続いていること自体が、千鶴子社長への報告書みたいなものです。
そして余裕ができたら、次の世代に手を差し伸べる。
恩は返すというより、送るもの。
上から受け取ったものを、そのまま下へ流していく。そうやってぐるぐる回っていけば、良い循環が生まれるのではないでしょうか。
。誰かを助けるためにも、まず自分がしんどくない状態でいること。




