健康経営優良法人に認定されました。

「健康経営」という言葉ご存知ですか?
経済産業省が推し進めている国家的な施策です。
定義としては「従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」。
つまり、社員が健康で働ける環境を整えることで、組織全体の活力や生産性が上がり、結果として業績向上につながるという考え方です。
ビジネスチャンスはここから始まる
国がこのような方向性を打ち出すと、これらの基準を企業が守っているか確認する「認定制度」が生まれます。
健康経営の場合は、「健康経営優良法人」という制度です。
そして認定制度ができると、そこにビジネスが生まれます。
企業がこの認定を受けるために確認する項目には、こんなものが含まれています。
健康経営宣言をしているか
健康管理の担当者を置いているか
社員の定期健診後の再検査を促しているか。
近年特に重視されているのが、メンタルケアです。
10分程度で実施できるストレスチェックを定期的に行っているか。
そして、育児と仕事の両立支援、介護との両立支援への取り組み。
さらには、女性特有の健康課題——生理痛や更年期——に対する働きやすい環境づくりなども項目に含まれています。
「自分でできる」と「お金で解決する」の選択肢
この認定を取得するには、まず申請費用として1万6千500円がかかります。
そして、認定取得をサポートするコンサルタントもいます。
4、5年前はこの需要が大きく、
「健康経営優良法人の認定取得をお手伝いします」
というコンサルティングサービスが30万円前後で提供されていました。
周りの企業さんの中には、このコンサルティング費用を払って認定を取得されている方が結構いらっしゃいます。
一方、私は自分でチェックリストを確認し、社内の取り組みを整理して申請し、コンサルタント費用をかけずに認定を獲得しました。

では、多くの企業がお金を払ってでもこのマークが欲しいのはなぜでしょうか。
その理由は大きく二つあります。
一つ目は採用力の強化です。
現在は働き方改革の時代。
求職者も「この会社は本当に働きやすいのか」を見極めようとしています。
でも、外部からはなかなか見えにくい。
そこで「健康経営優良法人」という認定は、「うちの会社は社員を大切にしてます」というお墨付きになるわけです。
優秀な人材を採用したい企業にとって、このマークは大きな武器になります。
二つ目は金融面でのメリットです。
金融機関から融資を受ける際に、金利優遇が受けられることもあります。
こうした複合的なメリットがあるため、コンサルティング費用を払ってでも認定を取得する企業が存在するわけです。
国の方針を読む力が、ビジネスのヒントになる
国がどの方向に力を入れているのかを読み取ると、ビジネスチャンスが潜んでいます。
働き方改革、育児と仕事の両立支援、介護との両立支援、病気からの復職支援。
国がこれらに力を入れると、制度が生まれ、認定制度が生まれ、その認定を取得するための様々なサービスが生まれます。
例えば、育児と仕事の両立を支援する企業には「くるみちゃんマーク」のような認定制度があります。
リスキリング支援、セカンドキャリア支援などは助成金制度があります。
実は私自身も「健康経営アドバイザー」という資格を持っていますから、その気になれば健康経営コンサルティングを事業化することだってできます。
ただ、今は自分の事業の方向性を考えると、優先度が異なるので展開していません。
それでも、こうした選択肢があることを知っておくことは、将来の事業展開の可能性を広げます。
コロナ禍から学んだこと
コロナ禍では、政府が次々と補助金施策を打ち出しました。
すると「補助金コンサルタント」というビジネスが一気に生まれました。
私も、この波を積極的に活用しました。なぜなら、補助金申請サポートが自分の事業と親和性が高かったから。
多くの小規模事業者さんが補助金について相談されたとき、私はアドバイスできるポジションにいることができました。
そして今、私が注目しているのは「セカンドキャリア支援」と「リスキリング」という領域です。
団塊ジュニア世代が50代を迎え、これからどんどん定年に近づいていきます。
そうなると当然、就業人口が減少し、生産人口も減ります。
それを補うために、国は「定年延長」だけではなく
「リスキリング——新しいスキルを習得して、長く働き続ける支援」
に力を入れていくと考えられます。
国の施策は、一見するとただの「制度」に見えるかもしれません。
でも、その奥には必ず、ビジネスチャンスが隠れています。
その流れを敏感に察知し、「自分の事業とどう組み合わせるか」を考える習慣を持ちましょう。
完璧なコンサルティングサービスを立ち上げる必要はありません。
できる範囲で、お客さんや相談者さんに有用な情報を提供できれば、それだけで あなたの専門性が高まり、信頼度が上がります。
国の動きも、ご自身の事業と関連付けて考えるクセを付けて行きたいですね。